遠峰先生の訪問着と名古屋帯、大島律子先生の紬で撮影いたしました。
色合いの美しさや生地の上質さが嬉しかったです。
この遠峰先生が染めて下さった訪問着は、まず第一に私にとても良く似合う地色になりました。
持っていない色で、今の時代を表現して、私らしい色合いです。
華やかなのに浮きません。
また、柄は、とても大きくて、従来の柄付けと大きく異なります。
胸と衿と袖までに行き渡る胸の柄と、裾から大きく伸びた鷺草の柄です。
「私には3色の色数が必要です。」というリクエストに対応していただきました。
エレガントな紫ときりりとした青は、最終的に遠峰先生にお任せしました。
何回か打ち合わせて修正して、最後は信じてお任せするのが、一番良い
おあつらえになると思います。
高い技をお持ちの先生が一番良く作ってくださるのを
一つ一つあれこれ言えばそれだけ小さな作品になってしまいます。
ですから、玉手箱のように染め上がりを楽しみに待っていました。
佐波理のシンプルな袋帯に合わせました。
佐波理の帯は、リバーシブルで夏も単衣にも袷にも使えるので最強です。
顔がほころびてしまうほど上質で気高い美しい大島律子先生のこの草木染手織り紬は、
紬とは思えないほどモダンで都会的な出来上がりです。
上質な光沢感があり、それは絹糸の美しさです。
1本1本の糸を都度、その紬に合わせてみずから選んで、ご自分で集めた
草木で染めた糸を組み合わせて手織りして下さっているのです。
気が遠くなるほど時間がかかり、どれだけ根を詰めて下さったことか。
それを楽しんで下さる律子先生のお人柄がたっぷり織り込まれた紬です。
赤い紬、何と今風の美しく力強いきものでしょうか!
合わせた名古屋帯は、やはり遠峰先生に私のために染めていただいた帯です。
こればかり締めてしまう、私にとって最高の名古屋帯になっています。
地色の美しさ、糸目友禅の清らかな華やかさなど、きものの楽しさを満喫しています。