○自分で出来るきもののお手入れ
4月末から5月初めにかけてのゴールデンウィークは、からりと空気が乾燥して、
穏やかなお天気が続くので、衣替えと同時に、お手入れに最適な季節です。
数日の連休ですから、何日間かに分けて行っても良いでしょう。
自分でのお手入れの方法をご紹介します。
用意するのは、きれいなタオル、リグロイン(石油系の溶剤)、ドライヤーです。
まず、しっかり汚れを確認します。
左は衿垢です。右は、裾の泥?の汚れです。
どちらも、早くお手入れをした方が早く綺麗に落ちます。
まず、タオルを、汚れの部分の下に当てます。
そして、リグロインを付けたタオルを汚れの部分に当てて軽くたたいて
汚れを落とします。リグロインは、少したっぷりで良く
かなりきれいに汚れが落ちます。
その汚れや水分を下に敷いたタオルでも吸い取ります。
その後、すぐに、ドライヤーの冷風に切り替えて、リグロインを吹き飛ばします。
リグロインは、独特のシンナー系の匂いがします。
その匂いを吹き飛ばすと同時に、溶剤が布に残るのを防ぎます。
ドライヤーで吹き飛ばしても、強い匂いが残りますから
その後すぐに着たりすることは出来ません。
何時間か、室内で影干しをしましょう。
結局、ここまで綺麗になりましたが、完全には難しかったです。
もっと早くお手入れをしていれば落ちたかもしれません。
これ以上は、お手入れ職人さんにお願いします。
って、最初からそうすれば良かったのですが
ほとんど目立たない位に綺麗になることも有るのです。
○きもののお手入れとクリーニングは異なります。
きもののお手入れをクリーニング屋さんに持って行かれる方がいますが
クリーニングは、海外から入ってきた洋服のお手入れ専門店で、ウールなどは
強いのですが、絹のお手入れのプロとは言い難いのです。
クリーニング屋さんから、絹のお手入れ専門のきもののお手入れ職人さんに
回ってくることも多いです。
絹を良く分かっているという点で、「きもののお手入れ専門店」に依頼した
方が良いのです。
また、洋服のプレスは、すべてペチャンコにアイロンをかけますが
きもののプレスは違います。プレスして伸ばした生地をふんわりと縫い付けて
いるのです。
また、お手入れの時によくあるのは、八掛けの裾が擦り切れてしまっていることです。これは、八掛け交換で綺麗になります。