昨日は、秋華洞さんを訪問して田中社長と楽しい古美術談義を沢山して参りました。
私は、高校生の頃、頻繁に上野の美術館や音楽会に通ったりイギリスのロイヤルバレエ団のバレエを見に行ったりしていました。
お茶を習っていた時は、陶芸を集めたり、なので美術品は大好きなのです。
勤めてからは、丸の内での9年間のOL時代に画廊に通って、油絵や日本画、リトグラフを集め、部屋に掛けて楽しんでいました。
掛け軸も大好きで、設計士さんに設計していただいて建てた家のリビングには、掛け軸をかけられる洋風の空間を作っていました。
そんな事が今のきものの、「見る目」に通じていると思います。
きものを始めた時に助けてくれたのは、偏にこの「目」でした。
何枚もの絵や書を部屋に掛けておくと、弱い絵や書は、見るに耐えなくなって
架け替えます。いつまでも飽きないものは、好きだけではない「力」を
持っているのでいつまでも何らかの力を発してくれて、見る度に刺激を受けるのです。
きものも同じで、いくら綺麗な色でも、力が無いものは弱いです。
「力」とは、手仕事で時間を掛けたとか、高い技とかいう部分になります。
では、手織りの方が良いのかとか、海外製より日本製が良いのかとか
色んな問題が出てきます。
中国製の手織りは、京都の手織りと明らかに風合いが違います。
しかし、日本製の絞りより中国製の絞りが断然細かくて丁寧です。
と、一概に言えないので、やはり、「何だか風合いが違う」とか
「力がある」と見極める目を持ちたいです。
多分、これは、少し若い頃から訓練した方が良いかもしれません。
たかちゃんが、私のお気に入りの絵を、 ことなが遊ぶリビングに
置いてくれているのは、とてもとても嬉しいことです。
良いものは、1枚の絵でも良い影響を与えてくれます。