昨日、とてもすばらしい方にお会いしました。
突然目の前に現れたその方は、というよりも、
「そのお着物は?」と、一目で着物の迫力に圧倒されました。
こ、こ、これは久留米絣ではないか??
と頭を巡るのです。
浴衣ではないし、久米島でもないし、絶対に藍染めだし。絣だし。
確かにこれは、久留米絣に違いない。
深い藍色、繊細な曲線模様。
しかし、こんなものは、もう出回ってない!!
このすばらしさ、この繊細さは、以前六本木で出会ったことがある久留米絣に近いけど。
久留米絣の産地を訪問したときも、これほどのものはほとんどなかったし。
と、頭ぐるぐるです。
「この着物は何?」の次に来るのは、「この方は何者?」ということです。
お洋服のお姿は拝見していて、おしゃれな方だと思っていたのですが
「この着物の着こなしは!!」となるのです。
すばらしい着こなしでした。
後からお聞きすると、九州のご出身でおばあさまがお母様に譲られたものを
お母様から譲られたとのことです。
寸法もちょうど良いのですね。
すばらしかったです。
眼福でしたとは、このことでしょう。
このように、着物というのは、着物自体に強い力があるものがあるので、
着物の迫力が周囲の方を圧倒するところがあります。
もう作られない多くの高い技の作品が多くなりました。
すばらしい「着物」を身にまとうことができる私たちは本当に幸せです。