「とと姉ちゃん」ときもの

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NHK朝ドラ「とと姉ちゃん」をご覧でしょうか?

今、とても面白くて重要な部分を放映しています。

洋服は布地を細かく切り刻んで仕立てるのに対して

きものは、1反をどこも切り捨てずに直線裁ちをするという部分です。

このことに最初気づいた時、私は大きなインパクトを受けました。

そして日々のきものの時間の中で、多くのことが、直線裁ちという仕立てや
布に穴をあけずに糸と糸の間を縫う和裁を基本として成り立っていると
いうことに気づかされました。

しかし、それらのことは、きものをお召しになる方々にとっては
意識しなくても良い部分なので

「早く仕立てて!」
「縫い賃は、安い方が良い」
「正確なサイズにして!」

というような合理性を追求した要求になります。
きものを着る楽しさの一番底にある大切な部分は、日本人の究極の
合理性が生み出した「和裁」の中にも有るのです。

それらと同格に、「絹は生きている」ということも重要なのですが
そんな話をしていると日が暮れます。

それらは、洋服的に作り上げた大量生産の浴衣の中には見ることが
出来ないと思います。

人々が求める合理性や機能性と、これまで日本人が積み重ねてきた
究極の合理性は、淘汰されながら何かが残って伝えられることでしょう。
重要なのは、「考えるな!前に進め!」だと私は思います。
外山滋比古先生は、「忘れることの重要性」を唱えていらっしゃいました。
私も、同じく「考えないことの重要性」を感じていました。

考えることよりもすべきことは多いのです。

忘れても考えなくても、一番大切なことと向かうべき先は細胞が知っているはずです。

立ち止まらないことの方がずっと重要です。

もう一つすべきことが有りました。

いつも外ばかりしか見ていない自分の目の見つめる先を方向転換し

「自分自身に向かって、よくやっているね」と褒めてあげることです。

人の目はいつも外を見ているので、自分自身は置いてきぼりにされています。

自分自身を褒めてあげることは、多くのことよりもずっと重要です。

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