この結城紬が大人気です。
一目で惹きつけられるモダンで力強い結城紬です。
他にはないおしゃれ感はどこから来るのかと分析しますと
1)色合い 赤と黒
まず、こだわり感満載で強い色合いの赤と黒が何よりもおしゃれです。
実に良い色合いの赤と黒です。
赤の糸の裏には黒い糸も見えます。
真っ赤で有りながら、黒も混じっていることで着易さが出ています。
コントラストの強い赤と黒を、これだけおしゃれに見せてくれるのは
重要無形文化財であるという手間がかかったこだわりの紬で有るからです。
2)横段 味わいのあるライン
次に、太さが違う横段であること。
横段は、若さと強さが出て、とてもモダンな柄だと思います。
太い横段と細い横段が同じような幅にも見えますが、1本ずつ違う太さと味わいに見えます。
良く見ると、横段の線が不揃いに織られています。
この不揃い感は、あえて工夫をしながら作ったものです。
織る時に、縦糸を引っ張る加減を変えることで、横線の味わい深い不揃い感を出しています。
3)全体に網代柄
良く見ても分からないほどなのですが、赤い部分はもちろん、黒い部分も全部網代模様を
織り込んでいます。網代模様にするために、糸つくりの段階で何手間も多くの時間と手間が
かかります。
しかし、無地のようで実は網代の模様が織り込まれていることで、
この紬の味わいの深さが増しているのです。
重要無形文化財本場結城紬の中でも大変めずらしい紬です。
100亀甲総柄と同じ糸の細さです。
結城は、光沢が無い真綿の素朴な風合いがとても現代風の風合いと言えると思います。
これほど細い糸を使って手織りしたものは、それだけざっくり感も繊細で上質です。
長く楽しんでいただける本場結城紬です。
合わせる帯は、八寸も九寸も袋帯も合いますが、ポイント柄が合わせやすいです。