成人式のお振袖の役割を知ることは難しいですね。
「成人式という1日だけのおきもの?」
「代々伝えて着る事なんてできるかしら?」
と、よく理解できない部分が多いと思います。
今37歳になった私の娘のお振袖を振り返ってみて わかる事があります。
皆様と同じように、私も娘の成人式のお振袖選びは
「母親としての重要な役割!!」
と思って、 かなり色々と見て回りました。
私が気に入っても娘が気に入らないと困るので
忙しい娘の意見を聞きながら沢山て周り、
最後に、絞りの振袖2枚を候補にしました。
そして、娘と一緒に見に行きました。
私と娘の意見は違ったのですが
最後は、
「お母さんが好きな方でいいよ!」
と 肩透かしの言葉です。
「ええっ??」となりましたが、
娘の好みに合せて私が選んだ方に決まりました。
そのお振袖を着た成人式をとても楽しみにしていたのですが、
何と、娘は、成人式で髪を金髪にして、お振袖を着たのです。
20歳とは、何と自由を求め、冒険したがるものでしょう!!
私は、がっくりです。
「髪の色」まで合意をとりませんでした。(トホホ)
その後、娘はお茶会で何回か、そのお振袖を着ましたが
段々「子供っぽ過ぎる」と感じて背伸びする年代になり
大人っぽいものばかりを着たがりました。
段々友人が結婚しましたが、
2回程度しか友人の結婚式で着ませんでした。
友人達の洋装と同じような格好がしたかったのです。
もっとお振袖を着て欲しい私は、かなりがっかりでした。
ところが、↓のように31歳で結婚する時、
http://www.kimono-bito.net/?p=435
両家のお顔合わせに、「振袖を着る!」と言うのです。
訪問着も作っていましたし、
31歳ですから、年齢に合う訪問着が良いと私は思ったのですが
「未婚最後の時に、この振袖を着ることに決めていたの!」
と言うのです。
娘には娘の考えがあり、きちんと考えていたのですね。
このお振袖を作ってよかったと涙が出そうです。
このお振袖は、孫の ことな にも着せたいです。
私の若い頃の小紋や付け下げや長襦袢も
ことなに合いそうだと思って、ずっと取っています。(笑)
その時に悩んだり、親子で意見が合わなかったり
行き違いがあっても、絶対に、大きな観点で気持ちは合っているのです。
今、それがわからないだけです。
その後の年月が、それを教えてくれます。
お振袖は、大きな節目のおきものとして重要な役割を果たします。