素敵な!
人間国宝初代羽田登喜男(はだ ときお)作訪問着と江戸友禅訪問着が入荷しました。
お好みにあえばお早めにご連絡下さい。
最高級江戸友禅訪問着アラベスク薄グレー地
https://www.kimono-bito.com/item.php?item_id=011146
3,168,000(2,880,000)円
色個性:白、赤、青、紫、ピンク
糸目友禅の高い技を使い、すばらしいセンスでモダンに染められた最高級の江戸友禅訪問着です。
小さな沢山のお花を唐草で組み合わせて「アラビア風の」独特の構図を作りました。
ステンドグラスの窓のようなモチーフの中におしゃれな色に染められた小花があります。
その周囲を囲むように草木や花が染められて、金加工と手刺繍もほどこされています。
とても繊細で緻密な絵柄です。
沢山描かれているのですが、白やグレーで描かれた部分も多くて、すっきりした優しさがあります。
裾前から後ろを通ってずっと柄があり、上前・おくみにも豪華な柄があります。
衿、胸元の他に、左右の袖先に柄が長く沢山描かれていて、大変豪華で見ごたえのある訪問着になっています。
地色は薄いグレーで袖先や裾の柄が描かれている部分に、とても美しい肌色がぼかしで使われているのも豪華な美しさを高めてくれています。
アラベスクとは、連続模様の一種。もと小アジアでギリシア・ローマ時代に使われていた植物連続文様です。
イスラム美術の主要な装飾モチーフとして使われて様式化が進み,独特の装飾文様として完成して,イスラムの代表的な文様となりました。
異国も感じながら、正倉院などに所蔵される柄にも通じるものがあり、とても現代らしさを感じさせてくれる訪問着です。
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人間国宝初代羽田登喜男(はだ ときお)作梅と菊グレー地(落款あり)
https://www.kimono-bito.com/item.php?item_id=011147
6,600,000(6,000,000)円
色個性:紫、茶、青
人間国宝友禅作家羽田登喜男氏の作品です。
グレーの地には、全体に薪糊で小さな叩きのような柄が入っています。
背中は、裾から上に向かって梅の木が元気に伸びて、沢山の梅の花が咲いています。
前には、やはり裾から上に向けて菊の枝が元気に伸びてピンクや黄色の花が咲いています。
お袖には菊と梅と影にした梅が描かれています。
芸術作品のような訪問着で、お召しになる方のシーンまで羽田登喜男先生が細かく想定して描いて下さった気持ちが伝わってくるような作品です。
春にも秋にもお正月にも沢山お召しいただきたいです。
羽田登喜男氏は、1911~2008年にかけて活躍した日本を代表する手描き友禅作家です。
国内外で高い評価を受け、さまざまな賞を受賞し、1988年に人間国宝に認定されました。
作品は羽田友禅とも呼ばれ、京友禅と加賀友禅を融合させた独自のデザインを特徴としています。
「鴛鴦(おしどり)」の文様は、羽田登喜男を代表する人気の作品です。
引退するまでの約70年間、優れた作品を作り続け、日本伝統工芸展最高賞や藍綬褒章をはじめとするさまざまな賞を受賞しています。
ダイアナ妃へ振袖の献上をしたことでも知られています。
主な受賞歴
・第2回日本伝統工芸展入選
・第23回日本伝統工芸展最高賞
・藍綬褒章受賞
・京都府美術工芸功労賞
・紺綬褒章
・勲四等瑞宝章
・重要無形文化財「友禅」保持者(人間国宝)
・京都府文化賞特別功労賞
・京都市文化功労者
京友禅の特徴はやわらかい色合いと華やかさで、装飾には刺繍や金銀箔が多く使用されています。
加賀友禅は自然の風景を写実的に描くのが特徴で、華やかさを演出する京友禅とは対極的なデザインです。
羽田登喜男は、この京友禅の華麗さと加賀友禅の配色を融合させ、「羽田友禅」を完成させました。
羽田友禅は、デザインから仕上げまでの約20~30工程を1人の作家が行なっています。
京友禅の着物制作は分業で行うのが一般的です。
しかし、すべての工程を同じ作家が一貫して行うことで納得のいく質になるという羽田登喜男の考えで羽田友禅は一貫作業で作られています。
一貫作業で作品を制作することで、作家が作業工程を自由に組み立てることができ、細部までこだわった美しい文様ができます。
羽田友禅は、糸目糊(いとめのり)や堰出(せきだ)し糊などの伝統的な技法を駆使した緻密な作風を特徴としています。
糸目糊とは、下絵の線に沿って円錐形の渋紙製の糊筒に入った糊を握力で押し出しながら、生地の上に細い糸のように糊を乗せていく技法です。
水洗いをすると糊を乗せた線が白く浮き上がり、友禅染の配色を引き立たせます。
堰出し糊は、糸目糊を置いた後に挿し友禅の染液が地に出るのを防止する目的で使用される糊です。
正しく置かないとムラや不上がり(本来の目的とする仕上がりが得られない失敗のケース)の原因となるので、堰出し糊は扱いが難しい糊と言われています。
このような糊の技法を駆使し、細部までこだわり抜く羽田登喜男の作品作りへの姿勢が、多くの人々を惹きつけました。