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■ 心をつむぐ 大島律子の世界

 

 


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..... 石榴 ( ざくろ ) .....

                                


ざくろ科・ザクロ属


イラン、アフガニスタンなどで野生している。日本には平安時代に入る。

6月ころ赤い花をつける。
昨年10月藤岡で採取。

Itさん二人に採っていただいた。

   


乾燥させるのが大変だった。

石のように見える皮がかなり水分を含んでいたため、時間がかなりかかった。

   

煮出して染液 を取る。

かなり赤みが強い。まさに“ザクロジュース”の色。

   


黄色が輝いて見える。

染め物をしていて1番楽しい時。

煮出した液に生成りの白い糸を浸す時。

糸も液も1番輝いている。

   

中干し。たまご色。

糸の間を風と陽が通りぬけて行く。
気持ち良さそうに感じるが。

   

少量の銅媒染。

緑みの黄色。

無媒染は赤みのたまご色というか赤みのベージュ色。

.......安石榴<ざくろ>.......

 

中近東を原産とする果樹で、世界各地で古くから栽培されている。

種子の外皮は多汁質で甘酸っぱく、ビタミンCやクエン酸を多く含み、疲れを取るのに効果があるので、砂漠を旅する人々には格好ので携帯飲料となったそうである。

(中近東では、裂けない実を両手で揉んでジュースにし、皮に穴を開けて飲む)

また、樹皮や根にはアルカロイドを含んでいるので、煎じて駆虫剤として使用。

果実の皮は乾燥させて下痢止めに。


ローマ帝政初期の廷臣でもある文筆家プリニウスの『博物誌』にも、花の美しさとともに薬効においても貴重な果実のひとつとして記されている。

ザクロの果皮にザクロタンニンという成分が含まれているため、皮を乾燥させて色素を抽出する。

ペルシャ地方では、有史以前から栽培され、すでに紀元前11世紀頃には染色に用いたという記録がある。

中国へは紀元前2世紀ころ、西域との交流を開いた張騫(ちょうけん)が安石国(ペルシャ付近の国)から持ち帰ったために安石榴(あんせきりゅう)と呼ばれるようになった。

種子が多いため子孫繁栄の象徴とされた。『斉民要術(せいみんようじゅつ)』には、この果汁を紅染めの発色剤として使用することが書かれている。

日本には、平安以前に渡来。

菓子、薬用のほか、鏡磨に果汁を使用した。

<吉岡幸雄著・自然を染める・参考>

 

 

 

 


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