.......安石榴<ざくろ>.......
中近東を原産とする果樹で、世界各地で古くから栽培されている。
種子の外皮は多汁質で甘酸っぱく、ビタミンCやクエン酸を多く含み、疲れを取るのに効果があるので、砂漠を旅する人々には格好ので携帯飲料となったそうである。
(中近東では、裂けない実を両手で揉んでジュースにし、皮に穴を開けて飲む)
また、樹皮や根にはアルカロイドを含んでいるので、煎じて駆虫剤として使用。
果実の皮は乾燥させて下痢止めに。
ローマ帝政初期の廷臣でもある文筆家プリニウスの『博物誌』にも、花の美しさとともに薬効においても貴重な果実のひとつとして記されている。