採寸の仕方
きものは左右対称で、打ち合わせがあり、たくしあげて着るものですので、従来並幅という標準寸法で仕立てて、着付けでどうにでもなると考えられていました。
しかし、美しく着心地よく着るためには、体にあった寸法で仕立てることが根本です。
着丈と身丈の関係
着丈は、着つけしたときの肩山から裾山までをいい、肩の厚みの中心から背、腰にそって、足のくるぶしの下までをはかります。
おはしょり(女物の長着は、着丈より長く仕立てて、たくしあげて着ます。そのたくし上げた部分をおはしょりといいます。)分は25から39センチぐらいですから、身丈は着丈におはしょり分を加えた寸法になります。
また、頭の上から首の付け根までの寸法も約25センチ前後ですので、女物の身丈は身長と同寸くらいと一般的に考えられています。
裄(ゆき)
自分に合ったゆきは、手を広げたとき、手首が袖口止まりにちょうど届く程度がいいようです。
手を45度に上げて、首の後ろ中心から手のくるぶしの下までをメジャーではかります。
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衿下(えりした)
着たときに、おはしょりの下に衿先が出ない程度に衿下を決めるのがいいようです。
衿下が長すぎると、腰ひもからはずれて衿先が着崩れるもとになります。
衿下寸法は、足の長さにもよりますが、身長の2分の1か、それから2〜3センチ引いた寸法にします。
身幅(みはば)
身幅は、腰回りの一番太いところを1周回し、前で打ち合わせた分重ねた幅があればよく、
着た時、上前衿下線で下前脇縫い目線を隠す程度にします。
各自の腰周りをメジャーではかり、女物ひとえ長着の標準寸法を参照して、後ろ幅、前幅、おくみ幅をそれぞれ割り出します。
袖丈(そでたけ)
袖丈は身長や年齢、好みによって異なります。
また、着た時の袖丈位置の全体とのバランスにより、きもの姿を引き立てもします。
普通の外出着はの袖丈は、手を下げてかるくたもとの先が握れる程度が適寸で、身長160センチ内外の人は45〜50センチぐらいです。
御召や一越などは、これよりもやや長めにします。
その他、若い方の振袖や中振袖などは、身長とのつりあいを見てから決めます。
女物ひとえ長着の標準できあがり寸法 単位:センチメートル