Q.
宮城県
N様より
素敵な着物姿を拝見させていただいています。
嫁入支度の着物がやっと着れる時期になり、着付練習をしていますが
どのようにしたら良いのか わからないのでお伺いします
袖つけから胸の辺りに着物が「パフッ」と帯におおいかぶさるようになり
すっきりとしません
どのように工夫をしたらよろしいでしょうか
伊達締めはマジック式を使用しています
宜しくお願いします
A.
飯田先生より
袖付けから胸元に着物が・・・
というのは、恐らく胸元のあたりの着物がだぶついて
いるということでしょうか。
胸元のところにシワや着物の余分がないと
きれいに見えますね。
さて、そのためには、着付の段階で幾つかの
手順(作業)を行う必要があります。
「身頃を引き寄せる」ことと「空気を抜く」ことです。
これらの手順(作業)は、残念ながら
多くの着付教室や着付の本では教えていない所が
殆どですし、実際にこの手順は言葉だけでは
説明が分かりにくいかと思います。
着物(長襦袢もそうですが)は、肩に羽織っただけでは
胸元の辺りの布は体から離れたところにあるはずです。
まずは長襦袢も衿あわせの前に、身頃を自分の体の
方に引き寄せますし、着物の着付けの段階でも
体の方に引き寄せてから、衿あわせを行います。
これが「身頃を引き寄せる」ということですが
この部分は着付教室の生徒さんたちも
覚えるまで苦労されているところであり
言葉での説明の限界を超えており、これ以上どのように
文字で説明をしたら良いのか、悩みますが、
もしご参考になさるのでしたら
笹島寿美先生の著書をご覧いただければと思います。
また、長襦袢も着物も、伊達締めをしたら
胸元に溜まった空気を下に抜くという作業を行います。
尚、伊達締めはマジックベルトのものをご使用との
ことですが、空気を抜くと、もしかしたら止め方によっては
外れてしまいかねませんね。
また、空気を抜くのも、おはしょりを伊達締めで
整えて押さえてしまうと、抜くとおはしょりが乱れてしまいます
ので、もし帯を結ぶ前、着物の着付けの段階で
おはしょりを整えているのでしたら、おはしょりを整える前に
空気を抜かなければなりませんね。
(尚、私の教えている方法では、おはしょりの処理は最後の
最後です。ここに美しく、動いても直せる理由があるのです)
さらに、もし可能でしたら、さらしを使って胸元まで
補正をしておかれると、より美しい胸元が作り出せます。
遠方にお住まいのようですし、実際にはなかなか
難しいかもしれませんが、機会がございましたら
一度、集中講座等でレッスンを受けていただけたら
これらのことが簡単にご理解いただけるかと思います。
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