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1)困難な白生地作り
玉繭で作る白生地の薄さ軽さ
沢山の驚きがあるのですが、
まず、白生地がすごいです。
縦糸にも横糸にも45%の玉繭を使っています。
縦糸に、ふしの多い玉糸を使って織ることは、とても、とても大変なことです。
一般的に「玉繭を使っています」といわれる紬は、横糸に玉繭を使っています。
横に比べて縦に玉繭をこんなに沢山使うことは 「織る」という作業をとても困難に
します。
熟練した山崎さんさえ、白生地を織ることが大変難しいとおっしゃいます。
出来上がった白生地は、驚くほど薄くて軽いのです。
1反が620g程度です。
つまり、抜群の着易さです。
| 2)大変高い技術で紬を絞る!
次に、この白生地を織って、絞りを施します。
絞りには、山崎さんが
長年の試行錯誤を繰り返して完成させた
いくつかの方法が有ります。
反物をとても小さな状態に折りたたんだ後 糸で細かく縫って行きます。 |
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この「細かく縫う」作業が、途方もなく精緻で沢山の量です。
私が驚いて、「すごいですねえ〜」と口をあけていると 「いやあ、これは簡単さ。
すぐに出来る」とおっしゃるのです。
しかし、どう考えても、すぐに出来るはずが
有りません。
じゃあ、山崎さんにとって、難しいって何よ? と、思いました。
それをお聞きすると、「一番むずかしいのは、これさ」
ということで見せて
くださったのが、紫の扇面の草木染めの訪問着です。 |
この訪問着は、扇面に見える柄の部分をとても細かく縫っています。
これは、色違いです。
その後、草木で何回も染めます。
草木は、季節ごとに取れる月見草、泡立草、茜、バラ、
紫紺、栗、くるみ、紅花、ふきのとう などを使います。
絞りの技術はとても高くて、絞り屋さんが時々聞きにくるようですが
やはり、どうやってやるの?
というような創造性の高い高度な技に驚かれるということです。
紫の訪問着に、紅花の袋帯を合せました。
茜で染めたこの着尺は、とても着回しが効きそうです。
→はい、実際に私が仕立てて、着させていただきました。
目からうろこ!でした。
こんなに軽くて薄くて、最高の着心地のきものって、初めてです。
今まで味わったことの無い、すばらしい着心地です。
可愛い風車は、縦にやさしいラインが入っていて、
どうやって絞ったの?
というようなものです。
こんな着尺もあります。
| 白生地を作ることも、糸で絞ることも、草木で染めることも、
とても大変だと思うのに
更に驚くことがありました。
失敗が少ないのです。
大変な工程を抱えたこの紬作りは、どの工程で間違っても取り返しが付きにくいと 思うのですが、 失敗がほとんど無いと気軽におっしゃいます。
私は、情熱を持ったご夫妻が他人任せにすることなく
真剣勝負で愛情深く
作って いるので、失敗が少ないのだという
大きな学びをいたしました。
本当に見事な紬です。
この季節にしか採れないという雪菜というお漬物を、こたつに入って
いただきました。
米沢の風土に溶け込んだ、日本の輝かしい高い技術の紬に触れることが
出来ました。
この紬は、山崎世紀さんが多くの困難を乗り越えて、完成しています。
着ていただいてこそ、この大きな日本の財産が生きます。
皆様の身に纏っていただいて、 一層輝く日を迎えることが出来ますように
私は、精一杯、この紬のことを伝えさせていただきます。
さあ、皆様、ご一緒に、米沢の山崎世紀さんを訪づねましょう!
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